kamomenomarie

かもめのマリーが頑張って更新するブログ

「ロックンロール!」って叫ぶやつ

相対性理論の新譜のジャケットが怖い、かもめのマリーの伊藤です。

 

スクール・オブ・ロック」という映画を見た。

主人公は、暑苦しすぎるプレイでバンドをクビになった中年無職のデューイ。いい歳して未だにロックンローラーを夢見る彼が、コンテストの賞金目当てに勢いだけで奮闘するというストーリーだ。無理やり新しくバンドを組んで、何も知らないメンバーにロックの本質を熱く伝えるシーンが印象的だった。

 

爽快でバカっぽく、いい映画だった。ロック、確かにかっこいい。でもデューイみたいな「ロックロックうるさい奴」が周りにいたら絶対すげえバカにすると思う。見終わった時僕は、自分がいつのまにか「ロックンロール」という言葉を正視できなくなっていることに気づいた。ロック、マジでダサい。いつからこうなった。

 

バンドやってる人間ならだいたい中高生の頃に「ロック」というものに触れる。ビートルズツェッペリンエアロスミスレッチリ、ニルバーナやクイーンを聴き始める。僕も高校生の時にそれらのロックバンドを聴きかじっては、何もわかっていないのに「これがロックか」と知った気になっていた。熱く語れるほど海外のロックバンドに詳しくはなれなかったけど、ロックな音楽にハマっていた当時の僕は今ほど「ロックンロール」とつぶやくことに恥じらいはなかったと思う。しかし成長するにつれ、次第にロックと自分とは剥離していった。ロックは天才がやって成功して、はじめて成立する音楽だ。現実の普通である自分がやりたい音楽とはちょっと違うよな。 ロックロックとうるさいやつは現実が見えていない、ダサい。そんなことを考えるようになった。

 

ライブでロックを叫ぶのは別にいい。ライブは普段の自分を見失うものだから、ロックしようぜ!みたいなのは純粋にかっこいい。憧れもある。でもデューイのようにいつまでもロックに熱いままでいるのはかなり難しい。今の僕にとって「ロックンロール!」はもはや「海賊王に俺はなる!」みたいなものだ。ところかまわず「海賊王」なんて夢みたいなことを言う奴は、天才じゃなきゃ駄目だ。現実主義なBW(バカロック・ワークス)社の一員であるところの僕にとって、「ロックンロール!」なんて言葉を聞いた日にはつい冷笑してしまう。酒瓶とかぶつけると思う。そうしてそいつらをバカにはしたけど、数年後にそいつらはメジャーデビューしててほしい。そしたら自分を省みて、ステージでロックンロールと叫びながらナイフで自分の頬に傷をつけたい、ついでに手も伸びる。

 

そんなかもめのマリーの次のライブ、東京です!

 

6月12日(日)@北参道ストロボカフェ
『オトニヨウヨル』
op/st 18:30/19:00
charge 2000+500(1dr別)
act...
タリエ
ネス
かもめのマリー
金子文香

出番はラスト!20:45からです!

 

 久しぶりのライブです、乞うご期待!

 お待ちしてます。